Agile Japan 2019 参加レポート 〜日本に広がるアジャイルの輪〜

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先月7月19日は Agile Japan 2019 に参加しました。日本最大のアジャイルに関するカンファレンスである本イベント、今年はCI&Tも様々な形で参加することができました。

• Agile Japanとは
• 印象的だった講演など
• アステラス製薬 川浪 洋一郎 様による事例登壇
• CI&T 橋永ローズが公募セッション登壇
• CI&T 川渕が実行委員参加
• Agile Japan の日本における意義
 
Agile Japan とは
Agile Japan は10年ほど前から毎年開催されているアジャイル開発や関連分野に関するカンファレンス。Japan Taxi 川鍋氏が登壇した昨年は600名規模が大盛況(昨年のレポート記事はこちら)。今年は800名予定が最終的には900名近くが参加と規模も拡大しました。
2-300名規模で熱心な実践者によるコミュニティ的な性質が強いRSGTや今年2月に初開催のスクラムフェス大阪に対し、アジャイルジャパンはエンタープライズや初心者にも重点を置いており参加者も幅広い気がします。
すでにアジャイルを実践している方々、これから導入もしくは検討しようとしてる方々の間で、多くの知見や経験が共有されます。終日イベントの最後には活発なコミュニケーションが発生する懇親会もあり、他のカンファレンスでは類をみないほどにオープンかつ積極的なコミュニティ性を体験することができます。
また今年の開催テーマは「アジャイルでつなぐビジネスとIT」。昨年も製造業企業からの参加が増えたようでしたが、今年は更にエンタープライズでの実践事例を含むセッションが増えた印象でした。
 
印象的だった講演など
印象的だった講演・企画をいくつかご紹介します。

基調講演「マネージャー不在の洞窟型組織」
by Groove X 株式会社 CEO 林 要 氏
CESでも人気を博したロボットLOVOTを作っている同社は開発もビジネスも総務もスクラムで動いています。不確定要素の多い先進的な新規プロダクト開発を行うスタートアップ企業にとってアジャイル・スクラムは非常に有効に働いているそうです。

特別講演「”Agility-Native”を実現するITマネージメント」
by SOMPOシステムズ株式会社 代表取締役社長、損害保険ジャパン日本興亜株式会社 取締役常務執行役員 浦川 伸一 氏
金融・保険という特に旧来的な慣習の強い業界のエンタープライズ企業の役員が登壇されたというのは非常に大きい意味があります。また、組織にアジャイル文化を導入するには、浦川氏がアーキテクチャ戦略に始まり人材育成計画まで考え推進しているように、経営層の意思決定・コミットメントが非常に重要です。

公募を含む7トラック40件におよぶセッション
初心者向け・実践者向け・チーム向け・組織向け・業界別など様々な観点での知見に触れることができます。特に今回は公募セッションが用意されたことで新しい事例や登壇者の発表も多く、国内におけるアジャイルの定着と裾野の拡大を感じました。

カンファレンスの幅を広げる企画
各社・チームのアジャイル現場を自慢する「ぼくたちのひみつきち紹介」、各セッション内容を鮮やかに描いてくれたグラフィックレコーディング、旅するアジャイル本箱、体験モブプロ、ABD、Fun Done Learn、ハトマスクなど各種の体験型ワークショップや企画が提供されました。カジュアルなものも多く、これがカンファレンス全体の多様性とコミュニケーションの活性化に活きているのではないかと思います。
 
CI&TとAgile Japan
2009年に始まったAgile Japanですが、CI&Tは2013, 2014, 2016年とスポンサー参加してきました。筆者はその頃の様子は存じ上げないのですが、先駆者たちの数多くのチャレンジにより、間違いないくアジャイルの裾野は日本においても広がっており、各所で大小の事例が増えていることからある一定レベルは定着したものに見えます。
CI&Tはエンタープライズ領域でアジャイルにリーンを組み合わせて取り組んできた10年以上の歴史と知見・文化の蓄積があります。日本でも大企業がアジャイル開発部門を立ち上げたり、SI企業がアジャイルラボを開設するなど、これまでITサービス事業社や中小ソフトウェア開発企業がアジャイル実践の中心だった状況から変わりつつあります。

しかしながら、組織的なアジャイルの実践・運用・定着は単にチームにアジャイルプラクティスを導入するだけでは成り立ちません。CI&Tもアジャイル着手当初は様々な苦しみを体験しました。そしてリーンに出会い導入したことで、メトリクス活用、守破離、人を中心とした指揮系統・組織設計により2500人規模のアジャイル組織として変革・成長をCI&Tは続けています。
このような状況において最近は国内大企業から組織的な要望・相談を受けることが増えています。Agile Japan でも同様にCI&Tが貢献できることが微力ながらあるのではないかと思っています。
 
アステラス製薬 川浪 洋一郎 様による事例登壇
CI&T顧客であるアステラス製薬から情報システム部長の川浪 洋一郎 氏が事例登壇されました。川浪氏はグローバル&各国Webサイト基盤開発プロジェクトにて2017年1月からCI&Tとともにリーン・アジャイル開発プロセスに取り組まれています。アジャイル開発の迅速さはもちろんですが、メトリクスや確立されたプロセスの有無が、グローバルスケールでの組織やプロジェクトの成功を左右する点を強調されました。

CI&T 橋永ローズが公募セッション登壇
今回のAgile Japanではセッションの公募があり、社歴17年でCI&Tのアジャイル・トランスフォーメーションを実体験、今もなお体現しているオペレーションマネージャーの橋永ローズのセッションが数ある応募のなかから採用されました。20分という短い時間でしたが、CI&Tの成り立ちに始まり、コマンド&コントロールなウォーターフォール文化から如何にリーン・アジャイル文化に変遷してきたか、そのジャーニーを親身に語りました。
 
CI&T 川渕洋明が実行委員参加
昨年はボランティアスタッフとして参加したマーケティングマネージャーの川渕(本記事筆者)が、今年は実行委員としてカンファンレンス全体の企画立案から各種準備まで、半年以上にわたり参加しました。他の実行委員たちとの企画会議や各種準備手配に関わったことで、アジャイルジャパンや国内アジャイルコミュニティの変遷について理解を深めることができました。また、立場は違えど熱意のある方々多くと接したことで、国内におけるCI&Tの貢献の可能性や意義についてもより一層確信を深めることができました。
 
Agile Japanの日本における意義
エンタープライズや製造業からアジャイル実践者まで多様な方々が集まるAgile Japan、圧倒されるのは参加者たちの熱気です。多くの方が感じている組織やチームに関する課題や想いを、共有し学びあえる貴重な場のように思います。早朝の基調講演からほぼ満席、たくさんのセッションに参加したあとの懇親会にも大勢が残り、活発・濃密なコミュニケーションが発生していました。仲間を得たような感覚で、各自が自社やチームに持ち帰り、次の一歩につながり、さらにこの輪が広がっていくことを切に願います。 また来年!


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